天然木曽檜の原木

野原工芸には様々な材がありますが、原木の状態で保管していることは多くありません。
その中でも木曽檜の原木は写真もあまり撮っていなく、原木の状態が見られるのは珍しいそうです。

ある日工場で作業していると、室内でチェンソーの音が聞こえてきました。
?と思いながらそのまま作業続けていると、音のする方からおいでと社長に呼ばれ、行ってみると丸太が並んでいました。

社長が「木曽檜の原木。枝なんだよ」と、教えて下さいました。
「・・・枝!? これで枝なんですか!?」思わずビックリして聞き返してしまいました。

計ってみると直径14,5㎝。
この枝が生えていた幹はどれだけ大きかったのでしょうか。枝が太すぎて想像ができません・・・

驚く点は太さだけではありません。その木目の細かさです。
木曽檜は傾斜が急で、冬は寒さの厳しい山の中で育ちます。そのため1年で育つ幅が少なく、幹であってもそれなりに緻密な木目になりますが、その枝ともなると更に緻密に。
そして、屋久杉と同じく木曽檜も自分の身を守る為に油分があるのですが、これも幹とは比較にならないくらい枝には多いです。
木目が緻密で細かく油分が多いため粘り強い材が採れます。

檜の枝はあまりにも油分が多いため木口から染み出し、固まっていました。
「焚き付けに使うとすぐつくから良いよ」と会長に教えて頂いてからは細かなものを工場の薪ストーブを焚く時に使っています。
とても早く火がつくので改めて木曽檜は油分がとても多いんだと実感しました。

自分の地元にこんなにも素敵な木があることを嬉しく思うのと同時に、天然の木曽檜は年々少なくなっているので大切にしていきたいと思いました。
そしてまた、赤沢自然休養林に行って木曽檜の立木の姿を見に行きたい…

皆さんも機会があれば是非、天然の木曽檜の材を直接見て匂いを嗅いでみたり、赤沢自然休養林に行って立木の姿を見に行ってみて下さいね。

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