この木どんな木【伊吹】

約1年振りに岐阜銘木市へ行った際、何か知らない材があったりしないかと考えながら見て回っていると、気になるものを見つけました。

樹種名のところに[カイヅカ]と書かれた木がありました。
貝塚・・・人名?それとも縄文時代の?と思いながら視線を落としてみると[カイヅカイブキ]と書いてあったので、メモをし帰ってから調べてみました。

[伊吹(イブキ)]が正式名称で、[貝塚伊吹(カイヅカイブキ)]というのは園芸品種としての名前で、他に柏槙(ビャクシン)という別名もあるそうです。
伊吹はヒノキ科ビャクシン属の針葉樹で、本州、四国、九州のほか、朝鮮半島、中国中部に生息しています。

伊吹は年輪の幅が狭く成長が遅い木で、直径は40㎝ほどまで成長します。
枝が八方から出るため節が多く、切った際も不思議な形になります。
節が多い関係もあり、1つの材でも加工のしやすさが変わるそうで、滑らかに挽けるところもあれば繊維が入り組んでいて挽きにくいところもあるそうです。
腐りにくく、摩擦などに対する耐久性に優れ、ヒノキのような匂いがする事から床材や彫刻材、節の無い部分は加工しやすいので鉛筆にも使われたそうです。

乾燥も容易で割れにくく、加工しやすく耐久性に優れ、良い匂いがするという良いところだらけの伊吹。現在では出荷量が減っているため、国内産のものは特に入手が困難になっているそうです。
挽き心地や、ヒノキと匂いを比べてみたいなと思ったのですが難しいかもしれません。

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