もわもわ杢

この間ペンを挽いている時に杢って色々種類あるけど、どれだけ種類があるのかな?とふと気になって会長に質問してみました。すると話を聞いた時に「無限にあると思うよ。ネットで調べてみな、いっぱい出てくるから。」と、仰っていたので、その日家に帰ってから調べてみました。
調べてみると、いっぱい出てくる出てくる!お話を聞いた時に出てきた杢以外にも沢山あって調べるのが面白かったです!
色々あって面白かったのですが種類が多すぎて書ききれないので、まずは自分で加工したことのある杢に絞って詳しく調べてみました!

まずは「縮杢」について調べてみました。
縮杢は繊維方向の木目とは直行した方向に現れる杢で、波状に縮んでしわが寄ったように見え、栃や楓(メープル)等の木に多く見られます。お店でもハワイアンコアカーリーや栃、キハダの縮杢を販売しているので、持っている方や知っている方は多いかと思います。
そんな縮杢が何故できるのかというと、風が強いため樹木が曲がってできたり、斜面に生えていても真っすぐに伸びようとするため根元が圧縮されてできたり、木が大きくなって自分の重さで根元の方が圧縮されてできたりと理由は色々です。
そして、縮杢について調べていた中でビックリしたのは呼ばれ方が沢山あることです。同じ杢なのにカーリー杢や縮緬杢(ちりめんもく)、波状杢、虎杢、しわ杢と呼ばれるらしいです!他にもバイオリン等の弦楽器の甲板に重用されたことからバイオリン杢とも呼ばれるそうです。私は呼び方が1つの方が分かりやすそうな気がするので何故ここまで呼び方が増えたのか不思議です。
ちなみに縮杢の材は私の加工するのが苦手な材の1つです・・・刃が切れなかったりすると杢に引っ張られて凸凹になってしまうので難しいです。難しいけれど私は、縮杢の栃でも長い木くずが出せて、削った後の木の肌がつるつるにできるようになってみせる!!

これは加工をしていたら綺麗な縮杢が出てきたので思わず写真を撮ってしまった神代欅です。
この時私は静かにこれめっちゃ綺麗だ!!ってテンション上がって木軸をライトに当てて凄い見てました!

次に調べたのは「瘤杢」です。
瘤は基本的にはバクテリアなどによる病気が原因できるらしいです。それ以外にも小さい芽が出てそれが幹に吸収されて瘤になったり、落雷や雪によって枝が折れてできたり、その木の遺伝子的に瘤ができやすかったり等の理由でできるそうです。色々とできる原因を上げましたが、まだ分からない事が多いようです。
そして瘤にも種類があり、木の又になっているところや枝部分にできたものを枝瘤。幹の内側や外側にできたものを幹瘤。根元の周りにできたものを根瘤。地中の根にできたものを地中瘤と呼ぶそうです。瘤だけでもこんなに種類があったなんて・・・まだまだ知らないことだらけで調べるのが楽しいです!
瘤は普通の材以上に場所が少し変わるだけで木目がすごい変わるので、大きな瘤や板を切った時にどんな木目が出るか見るのが楽しみです!
瘤はこれも木なの?と思うほど特徴的な杢ですが、硬さのムラが大きかったり入皮や割れが多くて扱いにくい材です。私は瘤杢も加工するのがあまり得意じゃないです・・・でも、できないことがある方が楽しいです!


写真はついこの間来たクラロウォルナットの根瘤です!
ここから板にして棒状、ペンに加工していった時にどんな杢が現れるか見るのが凄く楽しみです!

今まで杢の事を知らなかったので、杢について調べてみて木材を見たり加工するのが更に楽しくなりました!倉庫の材木や、市場に行った時にどんな杢があるのか探してみようと思います!
皆さんは好きな杢はありますか?まだ私の知らない杢があると思うので、こんなのいいよ!お気に入りだよ!っていう杢があったら是非教えて下さい!

【追記】縮杢のところで神代欅だと紹介している木軸の写真がありますが、社長や会長に見ていただいたところ神代欅ではなさそうです。確認しようにも本物が無かったので確認できませんでした。
謎の縮杢の木軸の写真です。正体が分からずすみません。

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